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2016年12月10日土曜日

屋根の修繕に思う。

小春日和の屋根の上から撮影です。


築30年の建物を解体するか修繕するか悩むところではありますが、
今回は大改造をすることになりました。

内部の天井を解体すると屋根に雨染みがありました。
雨が降るたびに濡れてくるので台風か何かでスレートが破損して水が漏っているのだろうと
屋根の上に上がって様子を見てみると割れていないのです。

一度塗り替えた様子ではあるが・・・・・

剥がすしかありません
 
雨染みのところまではがすと釘穴からの漏水です。


当然その釘穴の上には上のスレートが重なっているので直接水が掛かるところではありませんが
塗り替えたことで隙間に水が入ってしまえば流れなくなり溜まった水が釘穴から侵入したとのことでした。

原因を究明することが出来たので、修繕できたのですが、
当時の施工技術や商品開発の基準などを考えると納得するしかありません。
今ではこのスレート商品はありません。

壊さないように丁寧に剥がすのが大仕事です。

下地に張るルーフィングも熱による劣化で硬くなっています。
これでは水を通してしまいます。


現在は強度のある合成繊維布を使用したアスファルトシート、結露対策をしたシート
安心できる素材が開発されています。

このように時代の変化に対応することも大切ですが、新しい素材ばかりに飛びつくとこのように十数年で廃盤になるような商品にあったてしまいます。そんな商品開発には疑問を感じます。

昔ながらのかやぶき屋根は別として、工務店としてそんな一過性の商品を使うよりも誰でもが(少し経験のある業者)ならば修理修繕できる瓦や、鋼板葺きなどいつの時代にでも修繕できる商品を届けていただきたいものです。


これは木材でも同じです。
よく輸入業者さんが特価セールとか何と言って安く販売に来られます。
しかしそのほとんどがあまり売れないのでその場限りの処分品、
数年後にリフォームする時には二度と輸入することが出来なくなるような商品は絶対に使いたくありません。量販建材もかなりそんな商品があります。

久しぶりに屋根に上った永本です。
ちゃんとヘルメットは被って安全帯を付けての撮影です。
南側には宮島の弥山がくっきりと見えました。  


永本建設株式会社 永本清三